BTA2023受賞商品発表!

【CES対談】P&G Lumiに次ぐ注目を得たエッジな日本発ベビーテック

永田:欧米の子どもの見守り系プロダクトは、大半がカメラ系という印象ですよね。

服部:そうですね。「見守りカメラ」を取り扱っている企業はたくさんいらっしゃいまして、見守りカメラに「子どもの泣き声を分析するアルゴリズムを組み込みたい」という相談を大量に頂きました。最初は一社ずつ時間をかけて話をしていましたが、これではブースが回らないと感じたので、途中からその場でディスカッションはせず、CESが終わったら連絡を取り合いましょう、という接客方法に変えましたね。ある地域での独占販売権を提供する考えはあるか?であったり、自社の商品と抱合せで販売したいであったりと、いろいろな相談を頂けました。

永田:ブースには大体どれくらいの人が?

服部:名刺をもらった枚数は140枚くらいですが、ブースに置いてあった私の名刺を持っていった人は200〜300名くらいだと思います。さらに、まったくCESで会話した記憶のない人からの「御社のブースを見たのだけれど……」という問い合わせは現在も多いです。名刺交換無しに、CES後に連絡をくれた方との商談の方が多いかもしれません。

永田:では現在、何社かと進行中というイメージですか?

服部:そうですね。

永田:ちなみに、CESには何名体制で参加されたのですか?

服部:総勢4名ですが、私以外は全員、知り合いの紹介で来てもらった外部スタッフでした。今回のCESで成功できた要因のひとつは、とてつもなく優秀な彼らの存在があります。事前に用意したプレゼンテーション資料も、彼らの指摘を受けて思い切りシンプルに変えたおかげで、来場者にうまく伝えることができました。また来場者への説明も彼らにほとんど任せたおかげで、非常にスムーズに進みました。私自身がすべて対応していたら、「なんだかよくわからないな……」という反応で終わっていたでしょう。

 

「CryAnalyzer Auto」が提供する体験は、さらにグレードアップする

永田:「CryAnalyzer Auto」が商品として世に出てくるまでに、まだ時間はかかりそうですか? それとも、もうプロダクトアウトに近いところまで来ていますか?

服部:今年8月くらいにリリースするという目標で、今は実証試験中です。単純に赤ちゃんが何を言っているかわかりますとか感情の変遷がどうです、といったことだけではなく、そういった情報を元にユーザーにサービスを提供できるようなものをやろうとしています。たとえば、どれくらい寝かしつけの時に赤ちゃんが泣いているか、深夜にどれくらい泣いているか、そのサイクルはどうなのか、といったことを分析し、そこから導かれる「寝かしつけのアドバイス」や「起こすタイミングのアドバイス」などはサービスとして提供できると思っています。