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【CES対談】P&G Lumiに次ぐ注目を得たエッジな日本発ベビーテック

永田:赤ちゃんを寝かしつけたり、起こしたりするのに最適なタイミングを分析するのは、バイタル(体温、心拍、呼吸その他)を測定するハードウェア無しで可能ですか?

服部:現時点ではバイタルを測定するハードウェアも使って検証試験を行なっています。まだどうなるかわかりませんが、バイタルセンサーを一緒に発売することも考えています。

永田:「CryAnalyzer Auto」の各種の診断結果は、スマホアプリの「パパッと育児@赤ちゃん手帳」が窓口になるのですか?

服部:「パパッと育児」をリニューアルする話もあり、そこに全部入れるのか、もう一個別のアプリを作るのかは、8月まで検討ですね。

 

CES出展が大きく開いてくれた「海外への扉」

永田:最後に、改めてCESの印象やそこで得たものを伺えますか?

服部:最も感じたのは、こういうハードウェアに対してお金を払う意識、買おうという意欲が想像したより旺盛だったことですね。欧米の会社からの問い合わせも想像していた以上に多いです。CESが終わって2ヶ月たった今も問い合わせがくるという状況はまったく想像していなかったので、本当にすごいなという思いと、ちょっとしんどいな、という気持ちが半分あります(笑)。また、欧米のある大企業とウェブ会議をしたときには、先方の発想が非常に柔軟で、こちら側とも対等な立場で「こういったことができないかな」と、どんどん絵を描く姿勢を見せてくるのはすごいと思いました。

永田:連絡が来る企業は、やはり欧米系ですか? 中東や南米、アジア、アフリカというのは?

服部:基本はアメリカとヨーロッパです。アジア系の企業からも話はありますが、「うちはOEM製品を作る工場だから生産を手伝おうか」といった製造系の話がほとんどでした。欧米系の企業は当社のハードウェアを使ってどんなソリューションができるだろうか、というディスカッションから入り、さらに当社がビッグデータを扱う会社だということがわかると、また話が広がるという印象があります。

永田:今後が非常に楽しみですね。本日はお忙しいところ、大変ありがとうございました。ベビーテックアワードジャパン2020の募集が3月10日から始まりましたが、プロダクトアウトされていない段階でも応募できますので、ぜひ、ご応募頂ければと思います。

服部:こちらこそ、ありがとうございました。

 

<対談を終えて>

最近、国内のベビーテック企業を取材していると、海外進出を視野に入れているところが増えていることを感じます。そんななか、株式会社ファーストアセントは一足早く、日本発のベビーテックが世界に向かう扉を開いてくれました。今後は続々と同社に続く企業が現れるのではないでしょうか? このように、ますます盛り上がる日本のベビーテックを表彰する「ベビーテックアワードジャパン2020」は2020年6月に開催が予定されており、2020年3月10日からエントリーを受付中です。どんなベビーテックアイテムが登場するのか、今から待ち遠しいですね!