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「手のひらに安心を」産婦人科・小児科オンラインから始まる「つながる医療」

橋本:対応する医療者側とサービスの見せ方の両方でいろいろな工夫をしています。実際の対応といった医療者面では、対応していただく医師や助産師に対して事前に、事業に込めた思いについてお話をしてあり、相談者の方に安心して話をしてもらえるように、共感の伝え方などについてレクチャーをしています。また、サービス画面自体も、柔らかなイメージの色合いや、シンプルな質問遷移を意識して作っています。

オンラインの良さをいかし、安心して相談ができる仕組みに

妊娠や出産において、誰も孤立しない社会を作りたい

編集部:ありがとうございます。最後に「産婦人科・小児科オンライン」が目指すゴールについて教えてください。

橋本:妊娠や出産、子育てというタイミングにおいて、誰も孤立しない社会を作っていけたらと考えています。そのためにも、日本で毎年生まれる約80万人の子どもたちやその保護者全員に「産婦人科・小児科オンライン」のサービスを届けるようにしたいですね。

また、これまで集まったデータを活用できるサービスの展開についても取り組んでいます。「産婦人科・小児科オンライン」で多い質問の一つが、妊娠期や授乳中に使える薬について。現在、弊社では「くすりぼ」というチャットボットサービスを立ち上げ、薬の情報や受診の目安について発信しています。

編集部:いつでも先生に相談できる状態があるというのは、とても素敵な未来ですね。

橋本:妊娠すると誰もが母子手帳をもらうように、スマホのなかに当たり前に産婦人科医や小児科医がいる状態を作り、不用意に孤立する人がいない社会をつくっていけたらと考えています。

編集部:本日は、どうもありがとうございました!

取材を終えて

お話をうかがって、「産婦人科・小児科オンライン」は、事業自体の素晴らしさに加え、「いつでも繋がれる安心感」を与えてくれるサービスだと感じました。新型コロナの影響や世界的な不況により、現在の社会は以前よりも分断が進んでいるように感じられます。そのようななかで「自分からに病院に行くといったアクションをしなくても、いつでもお医者さんに聞きたいことを確認できる」という状態は、心の余裕をつくり、そこから良いスパイラルが生まれてくる気がしました。橋本さんがお話されたような、全国どこでも産婦人科医や助産師、小児科医と繋がれる未来がくることを楽しみにしています。

「産婦人科・小児科オンライン」を運営する株式会社Kids Public 公式ホームページ
https://kids-public.co.jp/

(終わり)

取材・執筆:立岡美佐子(たておか・みさこ)

IT企業から、編集・出版業界に転職。現在は、フリーランスの編集者兼ライターとして旅やグルメ、ソーシャル系など幅広い分野で編集や執筆活動を行っております。
大事にしているのは「価値のある情報を、読者に面白く、わかりやすく伝えること」。
これまで『TRANSIT』『FRaU』『メトロミニッツ』など多数の雑誌制作に携わってきました。
ベビーテックは、「子どもの頃にこんなサービスや商品があれば!」と思うものとの出会いばかりで、毎回刺激をもらっています。趣味は、旅行と料理と合気道。