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ICTで「病児保育」が変わる! 病児保育ネット予約サービス「あずかるこちゃん」

編集部: 保護者にとって、とてもありがたいサイトになりそうですね。

園田: ポータルサイトのもう一つの狙いは、「病児保育のイメージをポジティブに変えていく」ということです。これまで「病児保育」には、ネガティブなイメージが少なからずありました。たとえば「病気の子どもが集まっている施設に預けると、他の病気をもらってしまいそう」とか「子どもが病気の時くらい、親が仕事を休んで看病するべき」というようなイメージですね。しかし、実際の病児保育施設は感染性の病気の場合には隔離された部屋を使って保育していますし、子どもの手が触れる部分(=おもちゃなど)は毎日すべて消毒しており、咳やクシャミ、鼻水に対しても「標準的予防策」と呼ばれる病院と同じ対応が行われていることを知っていただきたいのです。また、病児保育施設は50年くらい前に「女性の就労支援」のためにスタートした制度なのですが、むしろ私は「子供支援」であると考えています。なぜなら、家庭ではどうして良いかわからない症状が出た場合でも、病児保育施設ではすぐに医療関係者による適切な処置ができます。さらに継続して保育を行うことができますから、発達・発育の面でも良い環境にあります。つまり病児保育施設は「子どものための場所」であり、その結果として「保護者の就労支援」にも繋がっていると言えます。ですから、保護者の方には病児保育施設を利用することは「親のために子どもを犠牲にしている」のではなく、「子どものために最適な環境を選んでいる」と考えていただきたいですね。

 

ネット予約サービス「あずかるこちゃん」の目指す場所

編集部: 「病児保育施設」は素晴らしい施設だということが良くわかりました……。

園田: しかし、そんな施設が十分に使われていない(=利用率が低い)ということが問題です。理由は繰り返しになりますが、その「使いづらさ」にあります。この問題を解決するため、ポータルサイトと同時にリリースを目指しているのが、病児保育ネット予約サービス「あずかるこちゃん」です。

編集部: こちらはどのようなサービスなのですか?

園田:現在、いくつかの病児保育施設や保護者の皆様と実証試験を行なっているところですが、基本的な仕組みは次のようなものです。「あずかるこちゃん」の中に下記のようなマップがあり、近隣の病児保育施設について「満室」「空室あり」という状況が表示されます。それら施設のアイコンを選ぶことで、施設の予約ができます。