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ICTで「病児保育」が変わる! 病児保育ネット予約サービス「あずかるこちゃん」

病児保育ネット予約サービス「あずかるこちゃん」
本サービスのポイント
  • これまで周知されていなかった「病児保育」について、必要な情報を一元的に提供
  • ICTの導入により、病児保育の「利便性」と「施設稼働率」の向上が期待できる
  • 「体調を崩した子どもにとって最適な環境の提供」と「保護者の就労支援」を両立
今回ご紹介するのは、CI Inc.が開発中の病児保育ネット予約サービス「あずかるこちゃん」。「病児保育」とは、入院するほどではないけれども、発熱や感染症などで保育園に行くことができない子どもたちを預かる保育のこと。2019年7月にリリース予定の同サービスのポータルサイトでは、この「病児保育」に関する情報を一元的に提供。同時にLINEを利用した「病児保育施設のネット予約サービス」をスタートさせる予定です。BabyTech編集部は同社CEO園田正樹さんにサービスの概要や今後の展開について伺いました。

(お話を伺ったのは)
CI Inc. CEO
園田 正樹さん

意外なほど知られていない「病児保育」の現状とは?

編集部:まずは「病児保育」の現状について教えていただけますか?

園田:「病児」とは風邪やインフルエンザなど、軽症だけれども保育園では預かってもらえない状態の子どもたちのことです。私たちが取り扱うサービスの対象は、そのような子どもを預かる「病児保育施設」です。そこでは「病気のケア」と「保育」の両方を行うために保育士と看護師がおり、施設によっては病院が併設されていることもあります。そんなスペシャリストを揃えた施設が、実は全国に1750ヶ所ほどあります。

編集部: そんなにあるのですか!?

園田: はい。しかし、当社が行なった保護者アンケートによると、病児保育については「知らない」「名前しか知らない」という回答が75%を占め、実際に病児保育を利用したことがある保護者はわずか12%でした。ですから、病児保育の「認知度」をもっと高めることも私たちの目標の1つです。

園田:また、病児保育における最大の課題は「施設利用率の低さ」です。5年前に行われた内閣府の調査によると、病児保育施設の利用率は30%ほどでした。

編集部:せっかくの施設が7割も使われていないのですね……。

園田:使われていない原因として考えられるのが、「利用手続きの複雑さ」です。下記の「病児保育を利用する際の流れ」を見てください。そもそも子どもが病気になる前に、施設に「事前登録」をしていなければ利用できません。しかも、この登録は年度ごとに切り替わるので、毎年やりなおす必要があります。つまり、子どもが発熱してから病児保育を知った保護者は、基本的に当日には利用できないのです(市区町村によって対応は異なります)。さらに、これらの仕組みやルールは自治体ごとに異なります。