BTA2023受賞商品発表!

離れていても、一緒に育児。「ちょっと見てて」を叶える、遠隔協同子育てロボット「ChiCaRo(ちかろ)」

本サービスのポイント
  • ChiCaRoは、離れた家族と一緒に子育てをするために生まれた遠隔操作ロボット
  • 遠隔操作で子どもと一緒に身体を使った遊びができるため、子どもが飽きずに楽しめる
  • 現在は、小児科や保育士と繋がれるシステムやAIカメラマン機能を開発中

「10分間だけでいいから、誰かに子どもの面倒を見てほしい!」。家事で手が離せないタイミングに、こんな気持ちになったママやパパは多いのではないでしょうか?核家族化が進み、共働きで育児を行う家庭が増える現在、両親だけでずっと子どもの面倒を見続けることは難しいのが現実です。そんな問題を解決してくれるアイテムが今回ご紹介する遠隔協同子育てロボット「ChiCaRo(チカロ)」です。画面を通して親戚や家族に子どもの面倒を見てもらうことはもちろん、子どもの発達レベルをレポートで教えてくれるといった機能も。そこで今回は「BabyTech® Award Japan 2021 研究・レポート部門」で優秀賞を獲得したChiCaRoの開発を行っている、株式会社ChiCaRoの代表・奥温子さん(以下、敬称略)に、ChiCaRoの魅力や特徴、開発秘話、今後の展開についてお話をうかがいました。

(お話を伺ったのは)

株式会社ChiCaRo
代表取締役社長 奥温子(おく・あつこ)様

テクノロジーを使って、みんなで子育てができる社会を

離れていても、ChiCaRoを通して子育てに関われる

編集部:本日は、よろしくお願い致します。さっそくですが、ChiCaRoのコンセプトについて教えていただけますか?

奥:ChiCaRo は、0~3歳児向けの遠隔育児支援ロボットで、両親が手を離せないタイミングなどに、遠く離れた親戚や友人に遠隔で子育てをサポートしてもらうことができます。他にも、発達支援システムを搭載しており、子どもがChiCaRoで遊ぶことで、話す力など各種能力を伸ばし、現在の発達状況のレポーティングもしてくれます。

編集部:子育てにおいて「ちょっと手が離せないから、誰かに見ていてほしい」といったタイミングはたくさんありますよね。離れて暮らす、親戚がボタン一つで来てくれるのは、とても心強いです!

奥:私たちもChiCaRoを開発していく際に、勉強して知ったのですが、人の長い歴史のなかで、育児とは本来、両親だけではなく、多くの人との関わり合いながら行ってきたものでした。それが今では、核家族化や孤立が進み、いきなり両親や片親だけで面倒を見なくてはならないようになっています。これは大きなストレスを感じて当然の状態なのです。

生物学的に見ると、両親だけもしくは、母親だけが子どもの面倒を見ること自体は異常

編集部:なるほど。世間的には、「親が我が子の面倒を見るのは当たり前」といった風潮がありますが、生物学的には今の状況の方が特殊なものなのですね。ChiCaRoは、ロボットをとおして、コミュニケーションを取る仕組みになっていますが、それ以外にも、タブレットを使ったビデオ電話など、遠方の親戚とコミュニケーションを取る方法はあると思います。どうして、ロボットという形を選ばれたのでしょうか?