BTA2023受賞商品発表!

毎日クイズに答えるだけで、子育てに必要な「知識」と「自覚」が身につく!「育児クイズ パパ力検定」

育児におけるパパとママの情報格差・意識格差を埋める

編集部:「パパ力検定」を開発されたきっかけを伺えますか?

髙橋:私はもともと出版社で学習書や実用書などの編集を手がけていたのですが、2020年に独立し、パパ力検定を開発しました。開発のきっかけのひとつは、私自身の経験です。実は長男が0歳のとき、分からないことだらけで少し心身のバランスを崩してしまいました。その時期は育児情報をネットで検索していたのですが、もう検索すること自体に疲れてしまったのです。そしてパパ力検定のような、専門家の知見を気軽に楽しく得られ、安心感のあるサービスがあったらいいな……というイメージが浮かびました。2020年の4月〜5月くらいに夫に「パパ力検定」のアイデアを相談してみたところ、「それはすごくいいと思う」「自分も育児についての知識をもっと知りたかった」と言ってくれました。

実際、ほとんどの方はなにも育児知識を学ばないまま親になりますから、完全に手探り状態なわけです。もし、もっと知識があれば私も育児に翻弄されず、もう少し先のことを予測しながら取り組めたでしょう。夫も、長男が3歳をすぎて子どもの社会が広がり始めるとパパ友ができたり、自分自身も慣れてきて楽しくなってきたけれども、それまでは知識もなく子育ての相談ができる人も周囲にいなくて孤独感があった……と言っていました。

このような形で、特に新生児期〜2歳くらいまでのパパに向けて知識を提供し、安心感を生み出すサービスというのは素晴らしいと思うよ、と夫に背中を押してもらったのです。そんな折、「BabyTech Award Japan 2020」のことを知り、それが目標となって開発がスタートしました。

編集部:「パパ力検定」の開発で苦労された点はありますか?

髙橋:やはりコンテンツの整備です。2021年9月に250問のクイズとコラム連載といったすべてのコンテンツが完成したのですが、これは2020年10月のサービス開始から1年かけて、ようやく土台ができたという状況です。また、もともと私が出版社の編集者というアナログ人間だったこともあり、LINEでどのようなことができるのか、配信機能のことなどを自分で研究しながらサービスに取り込む作業も大変でした。

編集部:このサービスが「ママ力検定」ではなく、「パパ力検定」になった理由はなんだったのでしょうか?

髙橋:ママは妊娠すると、そこから「自分ごと」として情報を集め始められる方が多いと思います。ですから、出産したときにはそれなりの情報が集まっています。一方、パパは出産後、自分の子どもを見た瞬間からがスタートということが多いのではないでしょうか。だからこそ、そういう夫婦間の育児に対する情報量や意識の差を埋める必要があると思いました。やはり夫婦で目線を合わせ、タッグを組んで育児に取り組むことが一番大切だと私は思っています。また、そうすることで結果的にママのサポートにもなると考えています。