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失敗を恐れない子どもの心を育てる「ハクシノレシピ」

たとえば通常の料理教室ですと、「今日は『イチョウ切り』を学びましょう」という風に教えると思いますが、当社のレッスンでは、「この食材はどういう風に切ろうか?」というところから、子どもたちと一緒に考えます。そして、その切り方も正解は教えず、一緒に考えながら切ってもらいます。そして、それが「イチョウ切り」であれば、「これは『イチョウ切り』っていうんだよ。イチョウの形に似てるよね!」と教えます。また、料理における「音」の表現も重視しているのですが、これは食材を調理するときの「ジュウジュウ」「ジュワジュワ」「パチパチ」「シャー」といった色々な音を言葉にできれば、子どもたちの「表現の幅」が飛躍的に広がるからです。

私たちはこのようなレッスン内容全体を「キッチン学」と名付けており、子どもたちの成長に合わせてオリジナルの指導要領も作成しています。ちなみに、「映画鑑賞」のような「受動的な活動」と比較して、「キッチン学」を受講している最中の子どもたちの脳の活動は2倍以上になっている、という計測結果も得られました。

編集部: 子どもたちが主役になり、自分の頭をたくさん使うことができるわけですね。

高橋: その通りです。現在のサービス内容は月1回〜4回の受講回数をお選びいただき、WEBから好きな日にちを予約していただきます。レッスン当日は、エプロン先生がご自宅に訪問してレッスンを行います。この中には「保育園などに子どもを迎えにいく」「エプロン先生の指名」「作った料理についてのプレゼンテーション動画の送付」といったオプションの利用も含まれています。保護者の方が保育園などにお迎えに行く場合、だいたい会社を16時頃に出なければならないかと思いますが、「エプロン先生」が子どもたちを保育園や学童施設に迎えにいくオプションを使っていただくと、料理のレッスンが終わる頃に帰宅すれば夕飯まで完成している……ということで、保護者の方に余裕が生まれる点なども喜ばれています。

編集部: 「エプロン先生」は何人くらいいらっしゃるのですか?

高橋: およそ15名弱です。現在、「エプロン先生」として活躍しているのは主に管理栄養士や食育の資格を持った方たちですが、研修プログラムがありますので、特に必要な資格は設けていません。私たちが重視しているのは資格ではなく、子どもと良い関係性を築くことができるコミュニケーション力などです。まず面接を行い、先輩の「エプロン先生」のレッスンに同行し、最終的に「実践テスト」に合格して初めて、レッスンを提供できる仕組みで、レッスンのクオリティを担保しています。

「脳の開発」を重視する幼児教育からアイデアが生まれた「料理教室」

編集部: 「ハクシノレシピ」を始められた経緯を伺えますか?