BTA2023受賞商品発表!

産婦人科病院が不足する地域に朗報!「分娩監視装置iCTG」&周産期遠隔医療プラットフォーム「Melodyi」

本製品のポイント
  • 胎児の心拍および陣痛の状況を、遠隔で計測・記録が可能な「装置」と「システム」
  • 世界初のフルワイヤレス測定が可能であり、産婦人科病院でも導入メリット大
  • 特に専門医が不足する「地方」や「途上国」での普及が今後も期待される
今回ご紹介するのは、Baby Tech Award Japan 2019「妊娠部門」で大賞を受賞されたメロディ・インターナショナル株式会社の「分娩監視装置iCTG」&周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」 です。

これらは実際の産婦人科病院で使用されている分娩監視装置と同じデータを測定でき、かつ、その内容を医師が遠隔でチェックできるというもの。今回、BabyTech.jp編集部は、メロディ・インターナショナル株式会社のCMO(取締役最高マーケティング責任者)河野弘就さん(以下、敬称略)に取材を行い、製品の概要や今後の展開について伺いました。

(お話を伺ったのは)
メロディ・インターナショナル株式会社
CMO 河野弘就さん

ネットを使い、遠隔で「胎児の心拍」や「陣痛の状況」を測定できる意義

編集部: 製品の概要を教えていただけますか?

河野: 「iCTG」は、もともと東京大学で開発された分娩監視装置をベースとした、遠隔で妊婦の状態を確認できる装置です。そして「Melody i」は、「iCTG」で測定したデータをインターネットで記録・送信する「クラウドサーバー」を含めたシステム全体(プラットフォーム)の名称です。「iCTG」を構成する装置のうち、ピンク色のセンサーは「おなかの中にいる赤ちゃんの心拍」を測定し、青色のセンサーは「妊婦さんの陣痛の頻度・強度」を測定する「圧力センサー」になっています。

編集部: 実際、どのように使われるのでしょうか?

河野: たとえば、この装置を産婦人科医がいないエリアに住む妊婦さんが使用すれば、遠隔地にいる産婦人科医がデータを診断し、「あす、あさってには生まれるから病院に来てください」というような指示を出すこともできるようになります。ほかにも、赤ちゃんの心拍が弱い場合、通常の出産では産道で窒息してしまう可能性があります。ですからiCTGのデータを見て、遠隔地にいる産婦人科医が「帝王切開」に切り替えよう、と判断することも可能になります。