BTA2023受賞商品発表!

ウェアラブルIoT技術を用いて、園児の安全を見守る「cocolin(ここりん)」の魅力

現場の保育士さんからも好評を得ている

編集部:cocolinのアラートをもとに、保育士さんの対応が変わり、リスクの回避やストレスの解決ができているところが良いですね!

幸田:そうですね。他にもcocolinを導入いただいた保育園の先生からは、「一日を通しての体調の変化がわかるので、保育が充実する」「(cocolinを使うことで)二重チェックなど、現場の声かけが増え、保育士同士のコミュニケーションが活発になった」というお声もいただいています。また、cocolinで気になる点があったら、それをお母さんやお父さんにも伝えることが出来るので、保護者の方とのコミュニケーションや子ども安全性が上がったというお話も聞きますね。

編集部:ありがとうございます!cocolinの情報があるから、次の一手が打てるのですね。ちなみに、cocolinという名称には、どんな意味が込められているのでしょうか?

幸田:2つの意味を掛けているのですが、一つは「心」、つまり心臓のバイタルをとるという意味です。もう一つは、子どもは自分の体調の変化に気がつかなかったり、気がついてもそれを大人に伝えたりすることは難しいですよね。そんな子どもたちの状態を可視化してあげることで、「心と心をつなげたい」という思いを込めて名前をつけました。

ITの力で、保育士さんの負担を軽減したい

編集部:cocolinの開発経緯についても、教えていただけますか?

幸田:はい、数年前になるのですが、保育園不足にたいしてなにか出来ることがないかと、弊社で保育事業を立ち上げたんです。これまでも、保育士さんの業務についてはなんとなくどんなものかは把握していたのですが、実際に自分たちでやってみてその大変さに愕然としたんです。

編集部:どのような部分が大変だったのでしょうか?

幸田:お昼ご飯のあとの「午睡」といわれる、お昼寝時間ですね。5分ごとの子どもの様子をチェックして記録をとり、その合間にお母さんへの連絡帳、イベントのための制作や飾り付けなど、自分たちの休みを取る時間なんてほとんどないんです。その状態を知った代表が「自分たちの事業で何かできることはないか?」と考えて生まれたのがcocolinというわけです。

編集部:開発にはどれくらいの時間がかかったのでしょうか?

幸田:約1年半ですね。お昼寝のチェック時間や、お昼寝の向きなどは園や都道府県ごとに違いが合ったので、そこをどうカバーするかと言うのが課題でしたが、「見たままで今の子どもの状態がわかって、(必要であれば保育士さんが)アクションを取れる」アイテムを作ろうとなり現在の形になりました。もちろん、その過程で沢山の保育士さんに使いやすさなどを見てご意見をいただき、改良を重ねました。