編集部:それは、心配ですね。
幸田:一説によると、赤ちゃんの胎児がえりのようなものだとも言われています。温かい室温のなかで、うつぶせの姿勢でいる状態はお母さんのお腹のなかに近い状態なんです。お腹の中にいるときは、呼吸する必要もないので、無呼吸の状態に陥ってしまうとも言われています。乳幼児は、体温の調整機能が成人に比べて、うまくできないので、こまめな体温の把握が必要です。また、それとあわせて、うつ伏せ状態になっていたら、すぐに仰向けにしてあげることが重要になってくるのです。
編集部:ありがとうございます。体温の変化を計測しつつ、うつ伏せのアラートをすぐに出してくれるところも、保育士さんたちにとってありがたい機能なのですね!こういったデータをしっかり計測するために、ウェアラブルのアイテムにされたのでしょうか?
幸田:はい、ストレスなく肌着に装着できるので、体温や心拍数も正確に取れますし、午睡姿勢の誤検知もなくなります。
編集部:なるほど!cocolinの使い方や仕組みについても教えていただけますか?
幸田:使い方は簡単です。スマートウェアの肌着を着用いただき、そこにトランスミッターと呼ばれる計測デバイスを取り付ければ完了。あとは、タブレットに各園児のデータが反映されます。
編集部:とても着心地が良さそうな肌着ですね。
幸田:はい、実は弊社は創業から100年近く、幼児向けのアパレル事業をしておりまして。採用している肌着は弊社の「愛情設計」と呼ばれるラインの縫製仕様(フラットシーマ加工)を採用したものでして、縫い目がフラットでごろつきがなく、生まれたての赤ちゃんを包み込むような優しい肌ざわりが特徴です。
編集部:それは安心して着用できますね!
見えない部分がわかることで、保育士さんの行動も変わる
編集部:ここからは、cocolinが現場でどのように役に立っているか、具体的なお話をうかがっていけたらと思います。cocolinで体調不良が未然に防げた例がありましたら、教えていただけますか?
幸田:よくあるものですと、夏場のお散歩などのタイミングに、体温が上がってしまった子がいたため、早めに切り上げ保育園に戻ったというものや、ストレスアラートを見て、おむつの替え忘れがわかったといったケースですね。あとは、いつもは元気なのに土曜日だけストレスアラートがでる子がいて、その理由を探ったところ、土曜日は園に来ていない子が多く、話せる子が少なくてストレスを感じてしまっていることがわかり、保育士さんがいつもより多めにコミュニケーションを取るようにしたという園もありました。