前回(アドバンスクラス)、前々回(ベーシッククラス)と東京・汐留にあるSTEM教育スクール「STELABO(以下、ステラボ)」でのレッスンをレポートしてきました。その締めくくりとなる第3弾では小学4~6年生を対象としたプログラミングとロボティクスに特化したコース「プロロボ1stステージ」の様子を紹介します。
(お話を伺ったのは)
SB C&S株式会社 新規事業本部 IoT事業推進本部 STEM事業推進室 西村 紘明さん
知識を学び、試行錯誤しながら作ることで、これからを生き抜くスキルを磨く
編集部: 「プロロボ1stステージ」では子どもたちにどんなことを教えているのでしょうか。
西村:「プロロボ1stステージ」は全40回でカリキュラムが構成されていて、今日は19回目のレッスンでした。パソコンの使い方からはじまり、これまでプログラミング学習用ソフト「SCRATCH」を使ったレッスンやロボティクスのレッスンを行ってきました。今後のロボティクスのレッスンでは、センサーを使って、地面に書かれたラインに沿って走る「ライントレース」や、江戸時代のからくり人形をモチーフにした「茶運人形」などを制作する予定です。
編集部:今日はロボットを用いたレッスンでしたね。
西村:今日のレッスンに関して言えば、自分でロボットを組み立てて、そのロボットに合わせたプログラムを組み、課題の解決に取り組みました。ロボットの目にあたる部分にセンサーが組み込まれていて、そのセンサーが反応したらロボットの腕が90度上がって、前ならえの動作をする、というロボティクスのレッスンでした。
編集部:子どもたちには「SCRATCH」を使ったレッスンが好評のようですが、ロボットの制御に悪戦苦闘している子も見受けられました。
西村:これまでのパソコンの画面上での操作と違って、ロボティクスにはセンサーやモーターの制御が必要になってきます。「SCRATCH」ではセンサーの値を条件式に組み込むといった操作はありませんでした。実際のロボットを制御しながら動かすという感覚がなかなかつかめなかったようです。
編集部:レッスンに参加している子どもたちは、入会時にすでにプログラミングの知識があったのでしょうか。
西村:プログラミング以前にパソコンを操作した経験のないお子さんがほとんどです。社内での研修を修了し、認定を受けた講師たちがレッスンの中でパソコンの使い方もサポートするので事前に知識や経験がなくても全然問題ありません。
編集部:「プロロボ1stステージ」というクラス名ですが、セカンド、サードといったより高いレベルのクラス展開も構想にあるのでしょうか。
西村:「プロロボ1stステージ」に現在通われているお子さんの次のステップとして「プロロボ2nd ステージ」を来年開講する予定です。プログラミングとロボティクスのコースは対象年齢に幅を持たせ、小学生だけでなく中学生にも対象を設定します。そのためプログラミングが得意なお子さんであれば、小学生であっても最初から「プロロボ2ndステージ」のレッスンが受けることが可能です。現時点ではプログラミングとロボティクスのコースに関してはサードステージまで構想にあります。
めざせ、未来のクリエイター「プロロボ1stステージ」に潜入!
取材時に行われていたのは「プロロボ1stステージ」の19回目のレッスン。3名の生徒が、課題に取り組んでいました。
今回の課題は各自で制作したロボットに壁の真正面に立った時に前ならえをするというプログラムを組むこと。使用する教材はArtec社の「アーテックロボ」。
目の部分に組み込まれたセンサーや腕を振り上げるモーターの力加減など数値の設定がポイント!
西村さんら講師たちからのアドバイスを受けながらプログラムと格闘!課題に取り組む子どもたちの表情も真剣そのもの。
無料体験会をきっかけにステラボに通うようになったという男の子。「動いているロボットを見て自分でも作ってみたいと思いました。将来はプログラマーになりたいな」
最後まであきらめずによくがんばりました!
<取材を終えて>
AIやIoTなど、さまざまなテクノロジーが社会の在り方を大きく変えようとしています。そんな時代を担う子どもたちにとって、STEM教育の重要性がますます高まっていることを3回にわたる取材で実感させられました。特に普段当たり前に感じていたモノの仕組みや原理を教えてくれるベーシッククラス、アドバンスクラスは新鮮な驚きに満ちていました。プログラミング教室の枠には収まらない、これからの時代を生き抜くスキルが学べる貴重な機会としてステラボの今後の展開にも注目です。
STELABO 汐留校
東京都港区東新橋1-9-1
東京汐留ビルディング内 Pedi汐留 B2F
0120-414-422
https://stelabo.jp/