ソフトバンクグループのIT流通事業を担うSB C&Sが運営するSTEM&プログラミングスクール「STELABO(以下、ステラボ)」。今年6月、子どもたちが科学技術や理数系のSTEM領域を学習することで社会的な能力を高めることを目的に直営校が東京・汐留にオープンしました。2020年には小学校で必修化となり、関心が高まるプログラミング。ステラボで行われている「ベーシッククラス」、「アドバンスクラス」、「プロロボ1stステージ」、それぞれのクラスの様子を3回に分けてご紹介します。
(お話を伺ったのは)
SB C&S株式会社 新規事業本部 IoT事業推進本部 STEM事業推進室 西村 紘明さん
プログラミングにとどまらないSTEM教育で子どもたちの力を育みたい
編集部:ステラボでは子どもたちにどんなことを教えているのでしょうか。
林:私どもはプログラミングスクールですから、プログラミングの知識を子どもたちに教えることは当然なのですが、「STEM」と呼ばれる領域を学習して生活や社会を通じて総合的な能力を育むことを目的としています。
編集部:そもそも「STEM」とはどういった意味なのでしょうか。
林:「STEM」は比較的新しい学問ということもあり、解釈はさまざまですが、私たちは科学技術や理数系といった領域を総称して「STEM」と定義しています。「Science(科学)」、「Technology(技術)」、「Engineering(工学)」、「Mathematics(数学)」の頭文字を取って命名されました。プログラミングには工学の能力が求められますが、子どもたちには、まず教材用ブロックを組み立てながら、日常の中にある自然科学から物が動く仕組みや原理などを学んでもらいます。「ベーシッククラス」(幼稚園年長~小学2年生を対象)、「アドバンスクラス」(小学2~3年生を対象)の約6割がブロックを用いたカリキュラムとなっています。
編集部:なぜそこまで「作って学ぶ」ことを重視しているのですか。
林:座学よりも実際に手を使って考えた方が仕組みなどを学ぶうえで効果的だと考えられています。IT教育、科学分野の研究で注目されている、創造的な思考を育む「コンストラクショニズム」という考えを取り入れているのもステラボの特徴だと思います。
編集部:プログラミングスクールでありながらブロックを教材に使った授業を行っているとは意外ですね。