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子どもの急な病気・ケガに備え、お守り代わりにインストールしておきたいアプリ「キッズドクター」

本サービスのポイント
  • 「基本的な子どもの健康トラブルへの対応方法・ホームケアコンテンツ」「専門家へのチャット相談」「オンライン診療」「夜間往診」が一つのアプリに!
  • 子どもの健康に関する相談窓口が減り、病院受診のハードルも高まっている新型コロナ時代に最適!
  • 現在は一都三県および全国の大都市圏で利用可能だが、ますます利用エリアは拡大する見込み!

今回ご紹介する「キッズドクター」は、「子どもの健康トラブル対応に役立つ情報」「看護師などの専門家に相談できるチャット健康相談」「オンライン診療」「夜間往診」の予約サービスを提供するアプリ。子どものさまざまな健康上のトラブル(病気、ケガなど)について経験豊富な看護師に相談できたり、平日夜間や土日祝日に医師によるオンライン診療や往診を受けることができます。そんな同サービスは「BabyTech® Award Japan 2021健康管理部門」で大賞を受賞しました。そこでBabyTech.jp編集部は「キッズドクター」を開発した株式会社ノーススター代表取締役社長の田北浩大さん(以下、敬称略)に取材を行い、同サービスの概要や開発の経緯、今後の展開について伺いました。

(お話を伺ったのは)

株式会社ノーススター 代表取締役社長
田北 浩大(たきた・こうだい)さん

病院が診療していない時間帯の保護者にとって、「お守り」のような存在に

編集部:本日はお忙しいところ、大変ありがとうございます。さっそくですが、「キッズドクター」の概要と特徴について伺えますか?

田北:キッズドクターは子供の健康に寄り添うをテーマにしたスマホアプリです。病院が空いていない時間帯に子どもの健康のことで困ったとか、発熱しているけれども病院に行った方がいいのかなど、そんなシーンで活用いただけます。

具体的な機能としては、まず「チャットによる健康相談」です。これは子どもの健康のことで何か困ったら、とにかく相談できる駆け込み寺・お守りがわりに気軽にご相談いただける窓口になっています。平日は19時〜22時、土日祝日は10時〜22時まで利用可能です。対応する看護師のなかには、過去に電話による健康相談に従事していた経験がある方もおり、子どもの各種症状に対する一般的な医学情報の提供や受診勧奨(病院にいくべきかどうかの相談)を行っています。

キッズドクターのホーム画面

編集部:急な発熱で病院に行くべきかどうかというのは、親としても判断に困りますから非常に助かりますね。

田北:私も子どもが2人いまして、特に1人目が小さかった頃、熱を出して泣いているときなどは判断に迷いました。これはすぐに病院に連れて行った方がいいのか、安静にして見守った方がいいのか。時間外の救急病院に行っても2〜3時間は待たされることが目に見えていますから……。

編集部:うちも娘が3歳なので、非常によく分かります。キッズドクターは保護者にとって素晴らしい安心材料になると思いました。

田北:ありがとうございます。また、キッズドクターの大きな特徴として「医療サービスとの連携」があります。自治体や企業が提供している一般的な電話相談窓口では、受診すべきかどうかの判断はしてくれますが、受診すべきとなった場合には自分自身で近くの病院を探す必要があります。一方、キッズドクターの場合はチャットによる健康相談から医師によるオンライン診療の予約サービスにつなげたり、医療機関と連携して夜間往診という形で自宅まで医師が来てくれるサービスを予約することができます。

キッズドクターによる夜間往診のイメージ

編集部:キッズドクターは各地域の病院と提携されているのですか?たとえば、私が住んでいる千葉県千葉市はサービス提供エリアでしょうか?

田北:オンライン診療や夜間往診といった医療サービスは、地域の医療機関と提携しながら全国各地に展開しています。そうした医療サービスの提供可能範囲は、法規制で医療機関から一定距離内というルールになっていることもあり、残念ながら千葉県千葉市はまだサービス提供エリア外です。地域に関しては医療機関との連携の輪を広げつつ、現状対応していない地域にも順次拡大していきたいと考えています。

キッズドクターによるオンライン診療のイメージ

医師監修のもと、さまざまな子どもの健康トラブルに関する対処法も提供

編集部:実際にキッズドクターのアプリを拝見すると、「ホームケアブック」というタイトルでさまざまな子どもの健康トラブルに関する情報を提供されていますね。発熱・嘔吐・鼻水・下痢・湿疹・呼吸が浅い・頭を打った・便秘……ほぼ親が「どうしよう!?」と思うシチュエーションは網羅されているような気がします。これを見た上で、さらにチャットで医療従事者の方に相談できるのはとてもありがたいです。

田北:チャット相談でいろいろな相談をいただく中で、特に多く寄せられる相談内容や、保護者の皆さんが不安に思われるような相談内容をホームケアブックに反映させています。もちろん内容についてはしっかりと医師の監修を受けており、今後も信頼のできる情報を拡充させていきたいと考えています。

編集部:ネットで検索すると「信頼できない情報」や「正反対のことを言っている情報」がよく見つかります。キッズドクターさえチェックすれば大丈夫!となれば、保護者としては心強いですね。

新型コロナの状況下では、まさにオンライン診療が待ち望まれていた

編集部:ところで、キッズドクターで提供されているオンライン診療の運用はいつから始まったのですか?

田北:2020年4月からです。それまでオンライン診療の初診は対面で行う必要があり、想定されている対象も慢性的な病気の方が中心でした。それが新型コロナの影響により、暫定的に初診からのオンライン診療が解禁されたことを受け、サービス開始しました。2022年1月には、厚労省から新たなオンライン診療指針が公表されるなど、今後もオンライン診療を取り巻く環境は大きく変化していきそうです。

編集部:ぐったりしている子どもを病院に連れていくのはかなり大変ですから、これも非常にありがたいですね。

田北:従来は熱や咳が出ているお子さんを救急病院に連れていくことで、ケガなどの外傷で来ている方に病気をうつしてしまうリスクもあったと思います。オンライン診療はそのようなリスクを防ぐ効果も期待できますから、新型コロナの時代にはマッチしたサービスではないかな、と考えております。

編集部:現時点でキッズドクターのオンライン診療や夜間往診を利用できるのは、どのエリアになりますか?

田北:オンライン診療が一都三県全域、夜間往診が一都三県に加えて愛知、福岡、大阪、兵庫、北海道の一部エリアで利用可能です。

編集部:ちなみに夜間往診で別途かかる交通費の目安はどれくらいですか?

田北:地域によって異なりますが、800円〜1000円をご負担頂いております。

「チャットによる健康相談」や「オンライン診療」ならではの多くのメリットがある

編集部:キッズドクターが開発された経緯について伺えますか?

田北:当社の親会社であるエバーセンスが、キッズドクターをリリースしたのは2017年です。その頃は都内限定で夜間往診サービスを提供していました。そして2021年に当社が設立され、事業を移管の上、本格展開を始めています。もともとエバーセンスが取り組んでいたのは、妊婦さんや小さなお子さんを持つ保護者の方向けの育児情報メディアでした。その中でお子さんの健康に対する情報提供や医療的な支援を求めるユーザーの声が非常に大きく、それを受けてキッズドクターが開発された……という流れになります。

編集部:キッズドクターを利用された方の感想はどのようなものが寄せられていますか?

田北: 新型コロナの影響で子どもの健康相談ができる窓口が減っている状況で、キッズドクターのチャット健康相談やオンライン診療が役に立った、という声が多いです。小児科などを受診するハードルが上がってしまったとか、保健所の相談窓口が閉じられてしまったといった状況の中で、気軽に健康相談ができるキッズドクターはありがたかったという声を多く頂いています。

キッズドクターによるチャット健康相談のイメージ

他にも、一般的な電話健康相談サービス何度かけても繋がらないことがある一方、チャットサービスのキッズドクターはスムーズに繋がる点が評価頂いているようです。また、電話相談はせっかくの相談内容が残りませんが、チャットサービスであれば相談が終わったあと読み返すことができて安心できる、という声もありました。それからキッズドクターのオンライン診療では近くの薬局に処方箋を送ることで、薬を受け取っていただくことができますし、夜間往診ではその場でお薬をお渡しすることもできることもありがたかった、という声をユーザー様よりいただいています。

編集部:子どもの病気で相談しているときは保護者もあわてていますから、あとから落ち着いて相談内容や回答を読み返せるのは本当にありがたいですね。電話だと、「なんと言ってたかな……?」ということになりそうです。

子どもたちの健康のため、さらにキッズドクターはサービス内容を拡大していく

編集部:最後に、キッズドクターの今後の展開について伺えますか?

田北:基本的なコンセプトとして、子どもの健康に関して保護者の方が迷った時の道しるべになるようなサービスであり続けたいと思っています。そこで今後進めていきたい方向の一つが、情報コンテンツの分野を拡大することです。現在提供している情報コンテンツは子どもの健康上のトラブルに対処する内容が中心ですが、今後は子どもの健康を形作る「衣・食・住」についての情報も提供したいと考えています。つまり、子どもたちが健康なときにもアクセスいただけるようなコンテンツを提供していくということです。それこそ情報だけでなくサービスやモノの販売なども視野に入れていきたいと考えています。

また、医療サービスについては夜間往診が可能な地域の拡大、オンライン診療が利用できる地域の拡大を進めていきます。また、それらのサービスを提供できる時間の拡大にも取り組んでいきます。現在は夜0時にサービス提供が終了してしまうエリアがほとんどで、一部のみ朝5時までやっている地域もありますが、これを拡大していきたいと考えています。そんな「時間」と「エリア」の面でサービスを広げていくことを、医療機関と共同で取り組んでいきます。

取材を終えて

筆者の子どもは熱や鼻水がひどいタイミングでかかりつけの病院が診療時間外のことが多く、まさにこのようなサービスは救世主のような存在だと感じました。特に共働き家庭では、医療機関の診療時間内に子どもを病院に連れていくことが難しい場合もあります。さらに新型コロナの状況下では、発熱した子どもをすぐに診療してくれる病院も多くはなく、まさに時代が求めているサービスだと感じました。ぜひ、多くの保護者の方のスマホにお守りがわりにインストールしていただきたいアプリです!

「キッズドクター」 公式ホームページ
https://kids-doctor.jp/