- 子どもたちの体温の変化をアプリで一括管理、自動転記も
- わずか3秒で計測、記録。子どもたちに不快感を与えない
- 多くの保育施設が検温業務にともなう負担軽減を実感
検温の重要度が増し、人と人との接触の機会を減らすことが求められるようになった2020年。店頭の体温計が品薄になったというニュースも記憶に新しいところです。保育の現場では子どもたちの体調、衛生管理といった意識が高まるとともに保育従事者の負担の増加も余儀なくされることに。2019年に提供を開始した「hugsafety スマート検温サービス」はコロナ渦の保育の現場でどんな役割を果たしているのでしょうか。前回に引き続き、株式会社hugmo 企画統括 マーケ・サービス企画部 本多恵さんにお話を伺いました。
(お話を伺ったのは)
株式会社hugmo
企画統括 マーケ・サービス企画部 本多恵さん
「スマート体温計」と専用アプリが連動して検温結果を記録
編集部:「hugsafety スマート検温サービス」の特徴についてお聞かせください。
本多:「hugsafety スマート検温サービス」は非接触型のIoT体温計「スマート体温計」と専用アプリが連携して検温と記録の業務を効率化するサービスです。専用アプリの特徴としては「スマート体温計」で測定した検温結果はクラウド上で管理するので、保育施設内全体で共有できます。お子さんごとに週単位、日単位で平均値のグラフを表示することができるので、お子さんの体調の傾向が把握しやすくなります。
編集部:子どもたちの小さな変化にも気づいてあげられますね。
本多:お子さんによって平熱が高め、低めなどの個人差があります。あらかじめ一定の体温を閾値(しきいち)に設定しておくことで、それを超えると保育士さんにアラートで通知されるようになっています。たとえば熱性けいれんなどの既往症があるお子さんにはアラートで通知される体温を少し低めに設定しておくことで早めに気づいてあげられます。もちろん、担任の保育士さんはそういった子どもたちの体質については十分把握していますが、シフトの関係で常に同じ保育士さんが見てくれているというわけではありません。どの保育士さんが見ていても、スムーズに子どもたちの体調を共有できるのは大きなメリットですね。
編集部:検温データは何人分管理ができるのでしょうか。
本多:施設単位でのご契約となっているので人数に制限はありません。園児の情報も前回ご紹介した「hugnoteと連動しているので検温結果を連絡帳アプリへ転記することもできます。
編集部:2019年の秋にサービスが開始されて、これまでどのくらいの保育施設で採用されていますか。
本多: 2020年11月末時点で約1,200※の保育施設で導入されています。「スマート体温計」は4,000本ほど使用されています。
※hugsafety午睡見守りサービスとスマート検温サービスの合計
編集部:非接触型の体温計ということも保育施設に受け入れられた要因になっているのでは。
本多:「スマート体温計」は非接触、短時間で計測できるのはもちろんですが、アプリと組み合わせて測定データが記録でき、連絡帳アプリへ連携できることも支持をいただいている大きな要因だと考えています。
3秒でピピっと検温!子どもたちもすんなり応じてくれるように
編集部:導入した保育施設からはどういった感想が寄せられていますか。
本多:非接触なので衛生的、計測するたびに消毒をする手間が必要ないことが助かるといったお声をいただいています。また、脇で測る体温計が約30秒なのに対して「スマート体温計」は3秒で測定できます。10人、20人となると相当時間がかかってしまいますから、かなりの時間が短縮できたと喜びの声を頂戴しました。脇に挟んで、じっとしているのは小さいお子さんにとってはなかなかのストレスなのですが、あっという間に測れてしまうので嫌がらずに応じてくれる子が増えたそうです。
想定以上の問い合わせが舞い込み、コロナ渦の保育の救世主に
編集部:検温のニーズは保育施設のみならず、社会全体で広まりました。
本多:そうですね。コロナウィルスの影響が深刻になりつつあった2020年2月、「hugsafety スマート検温サービス」のクラウド利用料を一定期間無料で提供するキャンペーンを行ったのですが、1か月でおよそ700施設からお問い合わせをいただきまして、想定を上回るお申込みで「スマート体温計」が瞬く間に完売してしまいました。当初はクラウド利用料無料期間のみ利用してみようという施設でも、使っているうちに利便性を実感していただいたようで、継続される施設も多かったですね。
編集部:今後の展望についてお聞かせください。
本多:「hugsafety」は健康管理とか病気の予防をテーマにサービスを展開しています。今後も子どもたちの健康管理により一層ご活用いただけるように取り組んでいきたいです。将来的には「hugmo」のサービスでクラウド上に蓄積された子どもたちの健康に関する情報やデータを活用し、オンラインの小児医療といった形で社会に貢献していければと考えています。
取材を終えて
「コロナ以前は脇で測るタイプの体温計を採用している園も一定数ありましたが、コロナによって園の意識ががらりと変わりました」と本多さんは言います。コロナはこれまで当たり前だったと信じて疑わなかったことをあらためて見つめ直すきっかけにもなりました。「hugsafety スマート検温サービス」をはじめとする「hugmo」の現場の目線に立った細やかなサービスはコロナ後も保育の現場で改善、そして革新をもたらし続けていくことでしょう。
hugsafety スマート検温サービス
https://www.hugmo.net/hugsafety/