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保育園・幼稚園の休園で困っている家庭の救世主になる?「オンライン幼稚園」

本サービスのポイント
  • ネット配信を利用して、自宅にいながら「幼稚園」のような生活リズムを再現できる
  • 「歌」「ダンス」「体操」などをバランスよく取り入れ、子どもの運動不足も解消
  • 「しまじろうのアニメ・映画」や「ワーク用のプリント」など、さらに新コンテンツを追加中

新型コロナウィルスの感染拡大により、全国の保育園や幼稚園で休園や登園自粛が相次いでいます。その結果、子どもたちが家庭で一日過ごすことになり、大変苦労されている保護者の方も多いのではないでしょうか。そんな毎日の助けになりそうなサービスが、今回ご紹介する「オンライン幼稚園」です。これは平日10時〜14時の間、インターネットのホームページ(YouTubeでも視聴可能)を使って放送されるリアルタイム番組。その内容は本物の幼稚園のように、専門家が監修した一日のカリキュラムに沿って構成されています。なお、本記事は「オンライン幼稚園」を提供する株式会社ベネッセホールディングスのニュースリリースと、BabyTech.jp編集部の質問に対する同社ブランド・広報部の回答をもとに作成しました。

 

ネットを活用して「幼稚園」のような生活を再現することを目指す

「オンライン幼稚園」はインターネットを使って「自宅にいながら幼稚園にいるような生活が過ごせるサービス」を目指し、2020年3月18日に配信がスタートしました。新型コロナウィルスの感染拡大により自宅で過ごす毎日が続くなか、運動不足になったり、生活リズムが崩れそうな子どもたちの毎日を充実したものにすることが目的です。そのために専門家が監修した「1日の流れ(時間割)」に沿って、各種コンテンツが無料で提供されています。


オンライン幼稚園の画面


オンライン幼稚園の1日の流れ(時間割)

「オンライン幼稚園」の特徴は「おねえさんが動画を見ている子どもたちに語りかけるコーナー」を繰り返し設けることで、子どもたちが能動的に映像と関わり、人とのやりとりを疑似体験できるように配慮した点。また、子どもたちの「見る・聞く・考える力」を育めるよう、「絵本の読み聞かせ」や「幅広いテーマの映像」をバランスよく組み込んだ点も挙げられるそうです。


画面から視聴している子どもたちに語りかけるおねえさん

実際のコンテンツの概要は以下のようになります。

【午前】「あさのあいさつ」の後は「歌・ダンス・運動のコーナー」を設け、子どもたちの感覚を刺激するとともに運動不足の解消をはかります。

【お昼】「おひるのじかん」の前には、感染予防のための「正しい手の洗い方」を紹介。歌に合わせて子どもたちが手を洗えるようにしています。また、「ながら食べ」を助長しないよう「おひるのじかん」は静止画像と音楽のみを流し、食事に集中できるようにしています。

【午後】「おひるのじかん」の後は「はみがき」のコーナーを設け、歯みがきのポイントを伝える歌を繰り返し流すことで、歌に合わせて子どもたちが実際に歯をみがけるようにしています。


「はみがき」のコーナーは子どもが一緒に歯を磨けるよう構成されている

 

「新型コロナ」の状況下でも、子どもたちが成長できる環境を提供したい

株式会社ベネッセホールディングスは新型コロナウイルス感染症対策により子どもたちが自宅で過ごす時間が増えた状況を受け、まず2020年3月6日に「子どもの感染症予防に役立つ情報」や「しまじろうのアニメ・映画」を無料で視聴できる特設サイト「しまじろうといっしょ!webちゃれんじ園」を新規開設しました。その後、同社のお客様相談窓口に「やることがなく暇で困っている」「テキストを見るだけでは親としてどう関わったらいいのか分からない」など、保護者から多くの悩みが寄せられたことを受け、3月18日に「オンライン幼稚園」を開始したそうです。

実際、ベネッセ教育総合研究所の3 歳から小学生までの子どもを対象とした調査では、保護者が子どもたちの意欲を尊重したり学びの環境を整えることで、幼児期の「がんばる力」が育つことが明らかになっているとのこと。つまり自宅で過ごす時間が増えた今だからこそ、家庭でしっかり学び、子どもたちの意欲を尊重できる環境作りが大切との考えから「オンライン幼稚園」は開園されたのです。


「オンライン幼稚園」では絵本の読み聞かせも行われる

 

世界中から寄せられている「オンライン幼稚園」への感謝の声

「オンライン幼稚園」の利用者は開設からおよそ1ヶ月で20万人(4月14日時点)を突破し、その範囲は日本だけでなく世界の90以上の国と地域に広がっています。そして保護者からは以下のような感想が寄せられているとのことでした。

「毎日決まった時間に配信があるので、生活リズムが作れる」
「ただ映像を見るだけでなく、子どもが自分で考えたり行動するきっかけをくれる。学びの要素があるのがいい」
「ダンスや工作など子どもが手足を動かせるコーナーもあり、家の中で楽しめる」
「アメリカ西海岸に住んでおり、 コロナウィルスの影響で外出禁止令が出ております。こどもはとても大喜び、親も大変助かりました」
「夫婦で仕事を始めると、『じゃあ、私も学校にいってくるわね』とクレヨンとノートをもってオンライン幼稚園を見ながら何かを描いたり貼ったりしている」
「3歳の娘はハマったみたいで、私もオンライン幼稚園がある10時から14時は仕事ができそうです」


「オンライン幼稚園」を楽しむ子どもたち

 

どんどん新しいコンテンツが投入されている「オンライン幼稚園」

国内外の反響と子どもたちの在宅が長期化したことを受け、「オンライン幼稚園」はリリース後に以下のようなサービス・機能を追加しています。

・「見逃し配信」:
放映時間である10時〜14時以外の時間帯についても、配信翌日まで前日の放送内容を視聴できる

・「おうちシアター」:
通常は「こどもちゃれんじ」会員限定の「しまじろうのアニメ(約50本)」が楽しめる

・「おかわりワーク」:
ひらがな・数・めいろ・間違い探しなどに取り組めるワークをダウンロードできる

なお、現時点では「オンライン幼稚園」の提供は2020年5月1日までの予定ですが、状況により延長が検討される模様です。さらに同社は「オンライン幼稚園」以外にも、さまざまな取り組みを行っていく予定とのことでした。


今後も新たなコンテンツが追加されるかも?

 

今回のまとめ

本記事を作成するにあたり、もうすぐ2歳になる娘とAmazonTVスティックを使ってネットに接続し、テレビで「オンライン幼稚園」を見てみました。第一印象は期待していたよりも子どもに語りかけてくれる「おねえさん」の登場が少なく、同じダンスや歌、自然観察動画のリピートも多いな……というもの。残念ながら娘は途中で飽きてしまったようでした(ちなみに昆虫系の映像が多かったので苦手な方は要注意!)。さすがに現時点では本物の幼稚園ほど充実した先生との対話や双方向性の再現は難しいようですが、非常にニーズの高い取り組みだと感じたので、内容は今後ますます改良されると思います。自宅で過ごす時間が長くなったお子さんと一緒に、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?

「オンライン幼稚園」公式ホームページ
https://www2.shimajiro.co.jp/kodomo/online/