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抱っこしたまま赤ちゃんの体重が測れる体組成計「Withings Body+(ウィジングズ ボディプラス)」


本製品のポイント
  • 専用アプリと連動。体重の推移が一目でわかる「妊娠モード」搭載
  • 赤ちゃんの体重を簡単に測れる「ベビーモード」
  • 妊娠モード日本語版は2020年春頃にリリース予定
フランス生まれのスマートデバイスメーカー「Withings(ウィジングズ)」が2017年にリリースした Wi-Fi、Bluetooth対応のスマート体組成計「Body+」。従来の体組成計とは一線を画すスタイリッシュなデザインもさることながら、機能性の面でも妊婦の方の健康管理や赤ちゃんの健やかな成長に寄り添う優れたアイデアと工夫が凝らされています。Withings製品の国内総代理店でもあるSB C&S株式会社の張隆(Zhang Long)さんにお話を伺いました。

(お話を伺ったのは)
SB C&S株式会社 新規事業本部 IoT事業推進本部
IoT第1統括部 IoT&Robot企画部1課 張隆さん

 

人生の中で特に健康に配慮すべき時期をサポートする、スマート体組成計

編集部:まずはWithingsとの関係について教えてください。

張:Withingsは2008年フランスで創業されました。「Body+」に代表されるスマート体組成計以外にもスマートウォッチ、スマート睡眠パッドといったヘルスケア製品の製造、販売を行っていて、欧米などでは広く認知されているスマートデバイスメーカーです。弊社はWithings製品の国内総代理店となっています。

編集部:「Body+」には通常の体組成計としての機能だけでなく、妊婦さんや赤ちゃんに配慮した機能も備えているそうですね。

張:Withingsは、人生のあらゆる段階に応じた健康促進を目標に掲げ、製品開発を行っています。人の一生の中で妊娠中や産後間もない頃は、特に健康に気を配らなくてはなりません。そうした時期の母子の健康を細やかにケアする製品として誕生したのが「Body+」です。

 

体重の変化と摂るべき栄養を教えてくれる「妊娠モード」

編集部:具体的にどういった機能なのか、お聞かせください。

張:Withings製品の最大の特長は体重などの記録が「Health Mate」という専用の無料アプリで同期できること。「Body+」には妊娠モード、ベビーモードという機能があり、妊娠モードはそのアプリ上に自分の妊娠に関する情報を入力することで、出産予定日が自動計算される仕組みになっています。また、このアプリを使って体重計に毎日乗るだけで、妊娠前からの体重の推移と、適切な増え方をしているのかが把握できます。また、妊娠の段階に応じて、どういった食事を心がければいいか、といったアドバイスも与えてくれます。さらにWithingsのスマートウォッチ、スマート睡眠パッドと組み合わせれば運動量や睡眠の質などをアプリ上で一元管理することも可能です。

編集部:体重計に乗る習慣があっても、毎日記録をつけるというのは、なかなか難しいと聞きます。体重の増え方が適切かどうか、一目でわかるうえ、定期的な検診とは別に栄養などのアドバイスを補助的に与えてくれることは妊婦さんに安心感を与えてくれますね。専用アプリ「Health Mate」のアクティブユーザーの数はどのくらいでしょうか。

張:アプリのアクティブユーザー数は公表されていませんが、AndroidOSだけでも百万以上ダウンロードされており(星4.4)、更にその中には数万の妊婦さんもいるといわれています。ユーザーの方からも好意的な感想を多数いただいていますよ。

 

体重計に乗ったり降りたり、面倒な引き算の必要なし!「ベビーモード」

編集部:ベビーモードはどんな機能なのでしょうか。

張:ベビーモードは抱っこしたまま赤ちゃんの体重を測定できる機能です。ベビーモードで体重を測れば、赤ちゃんとお母さん(またはお父さん)の合計体重から引き算をして赤ちゃんの体重を算出するといった面倒な手間が省けます。赤ちゃんを抱えた状態で即座に赤ちゃんの体重を知ることができる、これまでにありそうでなかった機能です。ちなみに計測可能な赤ちゃんの体重は3~15㎏となっています。

編集部:生まれたばかりの赤ちゃんの体重は成長と直結しますし、赤ちゃんの体重の増え方には神経質になりますよね。

張:母乳が出にくいお母さんなどは、赤ちゃんがちゃんと大きくなっているか心配で毎日の体重を細かくチェックされているようです。赤ちゃんの成長を知るためには見た目だけでなく、体重の増え方をきちんと把握することがとても重要。おっぱいをあまり飲まない子もいれば、おっぱいをたくさん飲んでいても、なかなか大きくならない子など一人ひとり成長も異なります。栄養の吸収など体質によるものなのか、それとも健康上なにか問題があるのか相談するうえでも、体重は大きな指標になります。

編集部:産院での定期健診時だけでなく、これなら日常的に赤ちゃんの体重の変化が把握できそうですね。ちなみに産院では現在どのように赤ちゃんの体重を計測しているのですか。

張:ゆりかごのような形のベビースケールを使用している産院が多いようです。赤ちゃんが動いてしまい、なかなか正確に計測できないこともあり、抱っこしながら測る「Body+」の計測スタイルが最も適しているかと思います。

編集部:体組成計は計測時に微弱な電流が流れるそうですが、赤ちゃんへの影響などは問題ないのでしょうか。

張:たしかに体組成計で体脂肪率などを計測する際に微弱な電流が流れるのですが、体重だけを測るのであれば電流は流れません。胎児になんらかの影響が出たというケースはこれまで1件もありませんが、Withingsとしても妊婦の方の体組成測定機能の使用は推奨していないようです。妊婦の方は体組成測定機能をアプリ上でオフにして、体重のみを計測する機械として使っていただいた方がよろしいかと思います。

「ベビーモード」日本語版リリースは2020年春頃を予定

編集部:今後の展開をお聞かせください。

張:「Health Mate」の妊娠モードは今のところ英語のみの対応となっており、翻訳作業を進めている最中です。日本語対応版のアプリがリリースされるのは一旦、2020年春を予定しています。アプリとの連携など妊娠モード、ベビーモードの開発にはとても苦労があったとWithingsから聞いています。これからもユーザーのみなさまからの声に耳を傾け、機能面でさらなる向上を図っていければと考えています。

 

<取材を終えて>

世の中に体重計や体組成計は数多く出回っていますが、こうした機能を搭載した機種がほとんどないというのが意外でした。妊婦さんや赤ちゃんの健康づくりの道しるべとして、大いに役立ってくれそうです。洗練されたデザインも相まって、近い将来「Body+」と「Health Mate」が日本のママたちにとってマストの体組成計とアプリになるかもしれません。ベビーモードの日本語版のリリースが待ち遠しいかぎり。今から首を長くして待ちましょう。

Withings Body+
https://www.withings.com/jp/ja/body-plus