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月初のパートナーミーティングで夫婦間のスケジュールを把握し、イレギュラーな問題は信頼とユーモアでフレキシブルに対応

自分の育児と仕事のスタイル「Biz x 育」(ビズいく)
CreativePocket株式会社 福田慎也さん

CreativePocket株式会社では、「ものづくりにワクワクと企みを」を企業理念に、デジタルマーケティング支援事業、ハイハイ並走型撮影ガシェット「ベビパシャ@」の開発といったBabytech事業、複数のメディアの立ち上げから運用までを手がけるメディア事業などのサービスを展開中。

「今までにないやり方で未来に残すことが事業の軸」と話す代表の福田慎也さんは、0-1でアイデアを実現することが楽しくて仕方ないという。

​経営者・事業責任者に、事業と子育ての両立について尋ねる連載企画。コロナ禍の中断を乗り越え、新たに「Biz x 育」(ビズいく)と銘打ってリブートします。

対談相手は、日本唯一のベビーテック専門メディア『Baby Tech』の運営や、育児系IT商品サービス総合コンサルティング事業などを行う、パパスマイル代表の永田です。

1児のお父さんでもある福田さんに、仕事と子育ての両立や、ご夫婦の家事育児の分担、ストレスを溜めない工夫などについて話をお聞きしました。

目次

①パートナーミーティングでストレスフリー

②仕事のマインドが子育てにもいきている

③お互いのストレスの芽を早めに摘むことを大切に

①パートナーミーティングでストレスフリー

ー福田家ならではの仕事と子育ての両立とは?

永田:まずは、福田さんの家族構成を教えていただけますか?

福田妻と1歳3ヶ月になる娘の3人家族です。娘は6ヶ月の頃から保育園に通っています。

永田:仕事に育児にと毎日お忙しいかと思いますが、何か工夫をしていることはありますか?

福田毎月月初に、家族会議、いわゆるパートナーミーティングを結婚当初からガチでやっています。その月のアジェンダやログをお互いに決めてnotionでまとめています!内容としても結構濃く作っています!。これを毎月しっかりとやることで、夫婦間のスケジュールの擦り合わせができていて、大きなストレスを感じることなく今までこれています。

永田:おーーー!! はじめて聞きました。 素晴らしい!  そのパートナーミーティングではどんなことを話すのですか?

福田お互いの予定を確認するのはもちろんですが、この日の保育園のお迎えは僕が行くねなどスケジュールの共有とその月の目標を共有することが大きいですね。子どもを生活の中心として考えているので、子どものご飯の時間や寝る時間などもしっかりと確認しています。そこの軸を共有しておくことで、今のところ大きな問題や課題にぶつかることなくストレスフリーに過ごしています。

永田:お子さんの個性にもよると思いますが、計画的にこの時間に寝てくれなくて困るなんてことはありませんか?

福田それが本当にありがたいことに、うちの娘はねんねトレーニングしていないのに自然に20時前には寝てくれるようになってくれて…。

永田:えーーー! そんなことってあるんですね。いや、それはリズムをきちんと日々整えていったからこそできるようになったんでしょうね。それにしてもすごいです!

福田夜泣きも生後6ヵ月以降ほとんどなくて、本当に助かっています。

永田:それはもう親御さんがしっかりしているからですかね。うちなんて小学校4年生だけどいまだに寝ない寝ない(笑)。

福田ちょうど私や妻の友人の子どもに娘の同年代が多く、育児の話になるとうちの娘はレアであることがわかります。娘にはただただ感謝ですね〜!

ー家事育児の分担はやれるときにやれる人がやる

永田:家事育児の分担は細かく決まっているんですか?

福田そこは結構曖昧でゆとりがあるかもしれないですね。できるときにできる方がやろうくらいの取り決めです。

永田:できるときにやるスタイルだと一人しかやっていないというケースになりがちかなと。そこがうまく回っているのはすごいです。わが家は僕がいい加減、妻がしっかり者で、試行錯誤の結果ホワイトボードにスケジュールを集約して必要があればカメラで撮るという形になっていますね。とはいえ、ざっくりと家事の分担はできているのかもしれません。

福田自然とできているのが素敵です! そういえばあまり考えたことがなかったですけど、エアコンやロボット掃除機などの家電のメンテナンスだけは私が担当になっていますね。

永田:ソファーなどの重たいものを持ち上げて、そこを妻が掃除機をかけるなんてことは自然の流れですね。子どもが生まれる前から妻に躾けられていたので良かった(笑)。子どもが生まれてからの変化もなんですが、我が家の場合ペット問題がかなり大きいです。ハムスターより大きくてリスよりも小さいデグーという齧歯類を二匹飼っていて、その子達のゲージの掃除に2時間位かかるんです。

福田(デグーを検索して)かわいい…。

永田:そのネズミの掃除に2時間かかることを妻は自然と理解してくれて、「じゃその時間私は違う家事をしておくね」といった感じに。

福田ネ、ネズミっ(吹き出し笑い︎)

永田:福田さんのようなきちんとした家族会議は持っていなくて、家族としてのハードシングスをいつ話すかというのは課題ですよね。それでも夫婦としてのコミュニケーションは取れている方なのかなと思います。

福田夫婦間のコミュニケーションが取れているからこそ、家事育児が成り立っているのはありますよね。

②仕事のマインドが子育てにもいきている

ー意外とパパの方が神経質かも?問題

永田:お子さんが産まれて家事にどのような変化がありましたか?

福田結婚するときに妻から、「株式会社好きだよ」さんの対話支援アプリである“ふたり会議”をベースにパートナーミーティングを提案してくれました。子どもが生まれてからも引き続きそれを粛々と行っていて、正直子育てに大変さを感じていないのはそのおかげだと思います。。なんでしょう、単純に娘の分の洗い物が増えたことでタスクが増えたこととかでしょうか。洗濯物だったり娘用の食事の小皿だったり。

永田:確かにやることは増えますよね。そこはどのように解決したんですか?

福田仕事にも通じることなんですが、限られた時間の中で何を大事にするかを明確にすることです。例えば子どものご飯はきちんとやるけど、大人のご飯は大体これくらいでいいよねって、いい意味で手を抜くといいますか。

永田:子どもが生まれるとやることが必然的に増えるので、いい匙加減でバランスをとっているんですね。

福田それともう一つの気付きは、自分が意外と神経質だったということです。娘が生まれてからそれが顕著になりました。例えば哺乳瓶を使っていた時代は乳首の部分の掃除とかすごく細かくこれでもかと掃除をしていましたね。娘が愛しいからこそ、より衛生面に敏感になってしまいました。

永田:すごくわかります。公園でもお子さんがお菓子を落としたときに、水道に行ってきちんと洗っているのはパパだったりというシーンも目にすることがあります。もちろん個人差ではあると思いますけど、どこまでやっておけばクリアなのかがわからないというパパの声も聞きます。でもそれだけパパの育児へのコミット率が上がっていて、純粋にいいことだとも思いますね。

ー仕事と家事育児に通じるところとは

福田仕事で基本にしていることなんですが、大変なことこそ先に済ませるということが子育てにもいきているかなと。行政書類や保育園の提出物、こまめな連絡など、めんどくさそうなものは一番先に済ませちゃいます(笑)。

永田:それもとてもいいことですね。

福田また、家事育児において優先順位を決めて動くということも仕事をするときの考え方からきているかと思います。

永田:何事でも優先順位を決めて動くことは大事ですよね。そうでないとあれもしなきゃこれもしなきゃとパニックになりますもん。そこを整理できているかいないかは、ストレスを感じない育児にとても大きく関係していると思います。

③お互いのストレスの芽を早めに摘むことを大切に

ー自分が育った環境は育児に関係している?

永田:小さい頃、福田さんはどんなお子さんだったんですか?

福田笑顔で誰にでも挨拶をしていたので、近所の方から、白菜とかみかんなどをよくいただいてくるような子だったみたいです(笑)。

永田:僕は授業中も横を向いて常に喋っている子で、卒業アルバムも横を向いて写っているみたいな(笑)。ちなみに現在の福田さんの子育ては、自分が育った環境と似ていますか?

福田うちは祖父の代から実家が柔道場で、父親が亭主関白で上下関係がしっかりとした“ザ・昭和”な家庭環境でした。姉と兄がいたので、どうしたら父親から叱られないかを探っていましたね。父と母には今でもとても感謝をしてて、子育てに関する考え方は少し違うかもしれませんが娘には最低限の礼儀は守ったうえで自由奔放に好きなことができる環境で育ってほしいなと思います。

永田:それはすごくわかります。うちは父親が自分と同じ職業に就いてほしいとの思いが強くて、それを跳ね除けて今の自分があります。なので娘の意思を尊重したい、好きなことを伸ばしてあげたいなと。

福田こういう子になって欲しいということは今は明確には言えませんが、娘の選択肢の幅を広げてあげたいとは思っています。いろんなことに取り組んで好きで一生懸命になれるものが見つかったら嬉しいです。

永田:わかります。うちもよほどクリティカルなものでない限り、頭ごなしに反対をしないで娘の意思を尊重するようにしています。そしてできれば物事を、仕組みや因果関係、作用機序といった側面から捉えられるようになってくれたらいいですね。

ーユーモアに昇華する福田家ならではのアイデア

永田:ちょっと話が遡るんですけど、最初に話してくれたパートナーミーティングでもカバーできないイレギュラーな問題をどうしているかが気になっています。

福田私が子どもへの対応でまずいことをしてしまうと、妻からその時は言われないで「後で話すね」ということがありまして…。

永田:あ〜それはまるで死刑宣告ですね(笑)私だと気になって寝れなくなっちゃう。今カチッと妻の地雷を踏んだのではないかと感じるときがたまにあって。納得いかないけどこのまま流しておきましょうと妻が考えているのがわかるときが…。

福田そうなんですよね〜(にたにた)

永田:気になってしまうからなるべくそのときに聞いて解決するようにはしていますね、うちは。結婚してからその積み重ねがあったからこそ喧嘩が少ないのかもしれないです。

福田喧嘩をすることはそれは人間ですからありますよ。そんな時の対応は実は…、先日もあったのですが、、。

永田:何でしょうか? 興味あります。

福田どうしても日常の中でイラっとしてしまうとき、アングリーの頂点にいくときってあるじゃないですか。そのときに怒りをぶつけるのではなくて笑いに変えたいと常々思っていまして。。そこでその怒っているぞという表現方法として人差し指を立てて「んーーーーー!!!!」と相手に伝え合うことをしています。きっと我が家だけでしょうね(笑)

永田:あーーー!! 今日一いい話が聞けました(笑)うちだと領域展開したりしそう。

福田怒りの矛先を一瞬だけ相手に向けるんですね、面白おかしく。ある種平和です。

永田:ベビーテック業界でも、小さな負の感情のうちに消化することってすごく大事。小さいものを小さいソリューションで未然に解決することで、大きな爆発を防ぐと言われていて。今日はとても面白い話が聞けました。ありがとうございました!!

編集後記

終始にこにこと笑顔で話をしている福田さんの姿が印象的でした。パートナーとの関係性をとても大切にしていて、信頼関係が構築されているからこそ、お互い不満を感じることなく家事育児と仕事を両立されているのだと思いました。怒りを笑いに変える福田さんのユーモアやアイデアを私も積極的に取り入れてみます。

(大曽根桃子)

今回記事に登場してくださった、サービスを展開する福田さんの経営するCreativePocket株式会社のHPはこちら!
https://creative-pocket.co.jp/
https://memorico.jp/otete/

取材:永田哲也
撮影・執筆:大曽根桃子