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どんなに忙しい日々でも、親子で食事を楽しむ貴重な時間を提供してくれる、冷凍幼児食サービス「homeal」

本製品のポイント
  • プロのシェフが監修した幼児食は塩分控えめでありながら、大人が食べてもおいしい
  • 手作りされた料理を急速冷凍。1パックが大人と子どもでシェアできる量になっている
  • アレルギーや栄養バランスなど、各家庭用にカスタマイズされた内容が宅配される

今回ご紹介する「homeal(ホーミール)」は、各家庭用にカスタマイズされた冷凍幼児食を提供するサービス。プロのシェフと管理栄養士によって監修されたおいしい料理が、レンジで温めればすぐに食べられる状態で宅配されます。

そんな同サービスは「BabyTech® Award Japan 2020授乳と食事部門」で優秀賞を受賞しました。そこでBabyTech.jp編集部は「homeal」を開発したhomeal株式会社 代表取締役 CEOの鬼海 翔さん(以下、敬称略)に取材を行い、同サービスの概要や開発の経緯、今後の展開について伺いました。

(お話を伺ったのは)

homeal株式会社 代表取締役 CEO
鬼海 翔(きかい・しょう)さん

プロの技が光る、大人も食べられる「幼児食」

編集部:本日はお忙しいところ、大変ありがとうございます。さっそくですが、「homeal」の概要と特徴について伺えますか?

鬼海: 「homeal」は「親子で食べる」がコンセプトの幼児食宅配サービスです。特徴は大きく分けて2つあります。まず、「親子で一緒に食べられる」という点。もうひとつが「幼児食の診断機能」を使い、「各家庭向けにカスタマイズされたメニューをお届けする」という点です。

主菜の他に、フルーツやケーキなども用意されている

「幼児食」とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、一般的には「1歳〜6歳の子どもたちの食事」のことです。まず、ミルクや離乳食を終える1歳〜1歳半の時期は、「幼児食移行期」と呼ばれます。そこから次第に歯が生えそろってくると、今度は歯応えのあるものを食べ始める「幼児食前期・後期」という時期になります。当社ではそれらの時期に合わせたメニューを用意しており、全商品がプロのシェフと管理栄養士のチームで作成したレシピになっています。

プロのシェフと作っていることによる特徴ですが、homealは幼児食ですから塩分や添加物を減らす必要があります。しかし、単純に塩分を控えめにしてしまうと味が薄くなり、おいしくありません。そこでプロの技術、たとえば自家製のフォン・ド・ボー(子牛の肉や骨でとったダシ汁)やチキン・ブイヨン(鶏ガラなどでとったダシ汁)といった、いわゆる和食のダシにあたるものをしっかりと使い、具材も豊富に使って手間ひまをかけた調理をすることで、塩分に頼らなくてもしっかりとした味に仕上げています。

一品、一品が手作りで丁寧に作られている

こうして作られたメニューは現在40種ほどで、特に「隠れ野菜たっぷりキーマカレー」や「ポルチーニと若鶏のフリカッセ」が好評です。また栄養バランスを考えた「レバー入りミートボール」も手ごねで成形しているため中身がフワフワで、まだ歯が生え揃っていない子どもでも食べられると人気があります。このシェフの技術を使った幼児食を急速冷凍し、出来立ての味そのままで食べていただけるようにしています。

特に好評なポルチーニと若鶏のフリカッセ

「子育て世帯」の悩みを解決し、「親子で食べる」という大切な時間を提供する

編集部:私も共働き世帯なので、ぜひ使ってみたいと思いました!

鬼海:ユーザーの典型的な使用シーンですが、平日の夕方まで懸命に仕事をしていて、気づくとご飯の支度を何もしていない……という日が週に何回かはあると思います。そんな状況で食材を買いに行ったり、調理するのは非常に大変ですし、幼児期は外食に行きやすい年代でもありません。さらに子どもの栄養のことも心配になります。また、自分が体調不良のときもあるでしょう。そんな時にhomealが冷凍庫にあれば心強い、そこが非常に喜ばれているポイントです。そのためパッケージもなるべく平らで薄くし、冷凍庫の容量を取らないようにしています。これをレンジや湯煎で温めれば、すぐに食べることができます。

平らに冷凍されており、最小限のスペースでストックできる

子どもの食事で何が大切かを考えると、やはり親と一緒に、親と同じものを食べたいというのが子どもたちの一番素直な願いでしょう。だから子どもとご飯を食べていると、「それ、なあに?」「それ、ちょうだい」とすごく興味を持って言ってきます。そんな時に大人がカップラーメンや味の濃いものばかり食べていたら、分けてあげることもできません。そこで子どもと一緒に「食の原体験を積む」という意味でも、きちんと作られたおいしいものを「おいしいね!」と言いながら親子で一緒に食べることを、私たちは大事にしたいと思っています。そんな理由から、homealの冷凍パッケージはすべて大人1人と子ども1人でシェアできる分量になっています。またhomealを主菜として、パンやパスタ、うどんなどの主食と一緒に食べることを想定しています。

レンジで温めれば、すぐに親子で食べられる

「自分の子どもの食事」を見直したことが、サービスを生み出すアイデアとなった

編集部:このようなサービスを始められたきっかけを伺えますか?

鬼海: 私の子供は2017年6月に生まれたのですが、1歳前後に「乳児湿疹」というアトピーのような症状になってしまいました。それをきっかけとして子どもの健康や栄養のことを調べ始め、「幼児食」という言葉に出会いました。書店で幼児食関連の本を何十冊と買い、料理の試作を始めたのですが、つくづく思い知らされたのが料理には時間と手間が非常にかかるということでした。同時に、本当においしい幼児食をプロが作ってくれて、それを冷凍でストックしておけたらどんなに便利だろうと思ったのです。こうしてhomealのアイデアが生まれたのが、2019年の5月頃でした。

しかし、それまでの私は新規事業立ち上げのコンサルタントをしており、子どもや食事に関する分野の経験値がありませんでした。そこで子どもの食事に関する専門家に仲間に入って欲しいと考え、最初にアタックしたのが西川剛史さんです。彼は冷凍食品の専門家であり、毎週ほぼ何かしらのメディアに「冷凍王子」という名前で出演されています。この方との出会いによって、全国の冷凍食品工場や栄養の専門家、品質管理の専門家とつながりが生まれ、homealの開発に必要なチームができました。2019年10月からスタートしたクラウドファンディングでも想像以上の反響があり、2020年1月からベータ版ということでプレ・マーケティングを始め、2020年9月から正式にサービスをリリースしました。

編集部:お子様のことがきっかけだったのですね! ちなみにその後のお肌の状態はいかがですか?

鬼海:おかげさまで、4歳になった子どもの皮膚の状態は極めて良くなりました。もちろん食事の力だけではなく、運動や睡眠、あとは愛情を注ぐことで健康に育ったのだと思います。

とにかく「味」に対する「大人」からの称賛の声がすごい!?

編集部:homealの利用者数と、その感想を伺えますか?

鬼海:現在までに累計販売20万食を突破しました。InstagramやTwitterなど、ユーザーの皆様のSNSによる発信を中心に利用者が広がっています。具体的な声としては、「幼児食なのにこんなにおいしいの!?」「もっと早く出会いたかった!」「産後の入院中の旦那や子供の食事の準備が不要で助かった」「出産祝いに送りたい」「親子で食べられる味」「子供が残しても親が食べられる」「塩分は控えめなのに、旨味がすごい!」「朝から悶絶するほどハッシュドビーフが美味しい!」などのコメントをいただいています。

その味が絶賛されているハッシュドビーフ

専用アプリの開発を通じ、さらに幼児食の課題を「見える化」していく

編集部:今後の展開はどのようなことをお考えですか?

鬼海:これまでに「幼児食診断」を行った数が3万人超になります。この診断機能により、お子様の月齢、アレルギー、栄養バランスをカスタマイズしたメニューを購入していただいているわけですが、今後はこのパーソナルデータを活用した「幼児食」の悩み全般の解決に取り組んでいきたいと考えています。

その一環として現在、幼児食の記録ができるアプリを開発しており、これにより幼児食の見える化、子育ての可視化をしていきます。そして子育て世帯の方たちが子どもの幼児食に悩むことがないよう、デザインやデータの力を使ってサポートする基盤を作り込み、ユーザー体験を向上させていくつもりです。

取材を終えて

実際に3歳の娘がいる共働き家庭の記者としても、毎日の食事が単調になっていることがかなり気になっていました。とはいえ、時間的にも体力的にも解決しようがない……という状況を、homealのサービスはみごとに救ってくれるような気がします。近日中の引っ越しにより、さらに通勤時間が伸びる予定もあり、我が家でもhomealの導入は待ったなしかもしれません。そんな日々の忙しさと子育ての両立に悩むご家庭に、ぜひ一度使ってみていただきたいサービスだと感じました。

「homeal」 公式ホームページ
https://homeal.co.jp/